それにしても遅い。零時を過ぎてしまった。既に最終バスの予定到着時間を過ぎている。
楽しんで来いとは言ったが、さすがに連絡がないと不安になってくる。
携帯を手に取り、妻の携帯に電話をかけた。
妻の携帯に着信しているメロディが流れたが、留守番電話に切り替わった。
ダメだ、電話に出ない。
だが、着信履歴は残っているから、気がつけば、直ぐに連絡してくるはずだ。
少し待ってみよう。
楽しんで来いとは言ったが、さすがに連絡がないと不安になってくる。
携帯を手に取り、妻の携帯に電話をかけた。
妻の携帯に着信しているメロディが流れたが、留守番電話に切り替わった。
ダメだ、電話に出ない。
だが、着信履歴は残っているから、気がつけば、直ぐに連絡してくるはずだ。
少し待ってみよう。
五分たったが、連絡がない。着信に気がつかないほど、楽しんでいるのか? それとも、できない状況なのか? あるいは、妻の身に何かよからぬことが起こったのではないか? もしくは、職場の男性に誘惑されて……。
そういえば、妻は職場のアルバイトの男子大学生のことをよく話していた。
「真面目でかわいい子だ」とか「正確のよい子だ」とか、彼を誉めていた。
そんな彼を、妻が働くショッピングセンターで、仕事を終えた妻と買い物をしている時、見たとこがある。
身長は百八十センチくらい、体系はスリムで、今どきの若者らしく脚が長かった。また、男のオレですら、オンナだったら放っておかないだろうと感じるほど、美男子だと思った。
まさか、あの若者と妻が……。
と、悪い想像を膨らましかけたとき、メールの着信メロディが鳴った。
メールの着信音は振り分けてないので、誰からメールが届いても同じメロディが流れる。
だが、こんな時間にメールをよこす知り合いはいない。だから、妻からのメールに違いないだろう。
携帯を開き、メールの受信蘭を見るとやはり身内と表示されたフォルダにメールが届いている。
電話ではないが妻からメールがあったことに、安堵しながらフォルダを開いた。
※
奥さん具合が悪くなって、今、寝ています。
朝までには帰しますので、安心してお休みください。
-END-
※
なんだ、これは? と、思いながら、短い本文の後に添付されていた画像をスクロールさせていくと、そこに化粧で彩られた妻の寝顔があった。
どういうことだ、これは?
ここはどこだ?
メールを送信してきたのは妻じゃない、誰だ?
まさか、あの大学生か?
いや、男じゃなく、女性かもしれない。
突然、妻の携帯から送信されてきた短いメールに混乱しながらも、状況と謎の人物を確かめるために、メール画面を閉じ、妻の携帯に電話した。
しかし、やはり留守番電話に切り替わる。
もう一度かけたが、機械的な女性のメッセージが流れるだけだ。
謎の人物は電話に出ないつもりらしい。
仕方がない、メールで連絡するしかないと、妻の寝顔が添付されたさっきのメールを開き、返信ボタンを押した。
※
どなたかは存じませぬが、妻を介抱していただきありがとうございます。
しかし、これ以上、ご迷惑をかけることはできません。
よって、今から妻を迎えに行きますので、どちらにお伺いすればよろしいでしょうか?
※
もし、謎の人物が、女性であり、妻の同僚もしくは上司であり、善意で妻を介抱しているのならばと思い、慎重に言葉を選んで返信した。
直ぐにメールがきた。
※
もう深夜零時を過ぎていますし、奥様はとても起きれる状態ではないので、迎えには来なくて結構です。
-END-
※
夫が妻を迎えに行くと言っているのに、どういうことだ、と疑念を覚えながら次のメールを送信した。
※
わたしの方は、大丈夫です。
深夜のご連絡、ご訪問、ご迷惑かと承知しておりますが、夫として、妻の体調が心配であることをご察しいただき、妻を迎えに窺う願いをどうかご承諾ください。
※
承諾はできません。
集中できないので、これ以上連絡してこないでください。
朝には送っていきます。
-END-
※
どうして、頑なに拒否するのか、理解できなかった。
それに、集中ってどうい意味だ?
正体不明の相手は、何をしているんだ。
胸騒ぎがしてきた。
連絡するなと謎の相手は書いているが、そんな権利はその人物にはないはずだ。
携帯の持ち主は己の妻だ。
連絡するのに遠慮する理由はないし、連絡せずにはいられない。
※
集中って、どういう意味ですか?
そういえば、妻は職場のアルバイトの男子大学生のことをよく話していた。
「真面目でかわいい子だ」とか「正確のよい子だ」とか、彼を誉めていた。
そんな彼を、妻が働くショッピングセンターで、仕事を終えた妻と買い物をしている時、見たとこがある。
身長は百八十センチくらい、体系はスリムで、今どきの若者らしく脚が長かった。また、男のオレですら、オンナだったら放っておかないだろうと感じるほど、美男子だと思った。
まさか、あの若者と妻が……。
と、悪い想像を膨らましかけたとき、メールの着信メロディが鳴った。
メールの着信音は振り分けてないので、誰からメールが届いても同じメロディが流れる。
だが、こんな時間にメールをよこす知り合いはいない。だから、妻からのメールに違いないだろう。
携帯を開き、メールの受信蘭を見るとやはり身内と表示されたフォルダにメールが届いている。
電話ではないが妻からメールがあったことに、安堵しながらフォルダを開いた。
※
奥さん具合が悪くなって、今、寝ています。
朝までには帰しますので、安心してお休みください。
-END-
※
なんだ、これは? と、思いながら、短い本文の後に添付されていた画像をスクロールさせていくと、そこに化粧で彩られた妻の寝顔があった。
どういうことだ、これは?
ここはどこだ?
メールを送信してきたのは妻じゃない、誰だ?
まさか、あの大学生か?
いや、男じゃなく、女性かもしれない。
突然、妻の携帯から送信されてきた短いメールに混乱しながらも、状況と謎の人物を確かめるために、メール画面を閉じ、妻の携帯に電話した。
しかし、やはり留守番電話に切り替わる。
もう一度かけたが、機械的な女性のメッセージが流れるだけだ。
謎の人物は電話に出ないつもりらしい。
仕方がない、メールで連絡するしかないと、妻の寝顔が添付されたさっきのメールを開き、返信ボタンを押した。
※
どなたかは存じませぬが、妻を介抱していただきありがとうございます。
しかし、これ以上、ご迷惑をかけることはできません。
よって、今から妻を迎えに行きますので、どちらにお伺いすればよろしいでしょうか?
※
もし、謎の人物が、女性であり、妻の同僚もしくは上司であり、善意で妻を介抱しているのならばと思い、慎重に言葉を選んで返信した。
直ぐにメールがきた。
※
もう深夜零時を過ぎていますし、奥様はとても起きれる状態ではないので、迎えには来なくて結構です。
-END-
※
夫が妻を迎えに行くと言っているのに、どういうことだ、と疑念を覚えながら次のメールを送信した。
※
わたしの方は、大丈夫です。
深夜のご連絡、ご訪問、ご迷惑かと承知しておりますが、夫として、妻の体調が心配であることをご察しいただき、妻を迎えに窺う願いをどうかご承諾ください。
※
承諾はできません。
集中できないので、これ以上連絡してこないでください。
朝には送っていきます。
-END-
※
どうして、頑なに拒否するのか、理解できなかった。
それに、集中ってどうい意味だ?
正体不明の相手は、何をしているんだ。
胸騒ぎがしてきた。
連絡するなと謎の相手は書いているが、そんな権利はその人物にはないはずだ。
携帯の持ち主は己の妻だ。
連絡するのに遠慮する理由はないし、連絡せずにはいられない。
※
集中って、どういう意味ですか?
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